当院は、原因療法の動物病院です。
症状には必ず原因があり、理由があります。
原因をそのままにして症状だけを消した場合、一時的に良くなってもまた繰り返してしまうことがほとんどです。
それは、症状に対しての治療を行った「対症療法」だからです。
たとえば
・下痢の時に、下痢止め
・熱がある時に、解熱薬
・かゆい時に、かゆみ止め
・結石に、処方食
これらは、症状を止めるための治療であって、原因はそのまま残っています。
症状は、体からのサインなのです。
もちろん、ペットや飼主さんにとって、その症状が大きな苦痛やストレスを伴う場合、一時的に症状を抑えてあげるという選択肢もあると思います。
ただ、「症状が消えたから治った」という勘違いをしてしまうと、体の中では原因が野放しのままになり、同じことの繰り返しになってしまうということを理解して欲しいのです。
当院では、その原因を調べて解決するために、いくつかの方法を組合わせて組合わせています。
原因を調べる
全身画像から、「フォトチェック」という検査で、体の中の異常箇所と原因を調べます。
最初の診察時には、こちらからのスタートです。
フォトチェックの結果を元に、体内と環境の除菌対策を行います。
原因を取除く
フォトチェックの結果、原因が病原体や有害物質だった場合、まずは体の中の原因を取除きます。
体の中の原因が無くならない限り、症状は改善しません。
症状が改善しないと「体質だから仕方がない」とあきらめてしまう方も多いのではないでしょうか。
そうでは、ないのです!
原因をそのままにして症状を消していたから、薬をやめたらまた症状が出てしまったというだけです。
アトピーも、結石も、慢性の下痢も、体質なんかではありません。
体内の除菌と同時に、環境も除菌していきます。
せっかく体の中から原因を取除いても、環境が汚染されていては、再感染してしまいます。
原因を取除くためには、飼主さんの協力が必要です。
「何とかしてください」という飼主さんには、難しいと思います。
飼主さん自身が「何とかしたい!」という気持ちで、治療に臨んでください。
体の調整
症状を作っている原因が分かったら、原因を取除くことはできます。
では、その前と後のことを考えてみましょう。
「その前と後のこと?」
と思われたかもしれません。
たとえば、熱や鼻水の症状がある時。
その原因は、風邪のウイルスかもしれません。
そのウイルスを取除けば、症状はいずれ落ち着きます。
では、そもそも、どうしてウイルスで症状が現れたのでしょう?
「ん?どういうこと?」
と思われたかもしれません。
同じようにウイルスのいる場所にいても、風邪をひく場合とひかない場合があります。
体がウイルスの侵入を阻止できず、体の中で増殖するのを阻止できず、体の中でどんどんウイルスが増えてしまった結果として、症状が現れたのですよね。
ですから、「前のこと」というのは、体の防御力に問題があったということです。
ついつい、症状に目が向きがちですが、体の防御力も見直してあげた方がいいでしょう。
せっかく、体が教えてくれたサインです。
では、「後のこと」とは、何でしょう?
症状が出ているとき、体にはいろいろなダメージが起こっています。
炎症が起これば、その周りの組織もダメージを受けます。
下痢が起これば、腸内細菌のバランスは崩れています。
症状が消えた後でも、ダメージはすぐにはなくなりません。
今ある症状だけでなく、その前や後のことまで含めた総合的な治療が
「バイオレゾナンストリートメント」
です。